5月21日(在り方を省る)
あぁ、そうだ。
今日はオークス。
晴れてよかった。
今年はどんなドラマが駆けていったのだろうか。
パドックでの気高さ。スタンド前の地鳴り、歓声、出走場主席の緊張感。
全てが懐かしい。
個人的にオークスには思い入れがあって。
その大行事に、今年はただ外側の人間としてしかあれなかったことは、まさしく屈辱とも言える。だいたい、馬を見ていない人間は、それを賭け事や遊びのひとつだと決めつけている。これをそれとして割り切ったら、寧ろそれと比べて、貴殿の人生などフーセンガム一枚の包み紙にも足りない。
え? マジで。
あぁ、勝ち負けや金の話ではないんだ。
人馬一体、その美しさや力強さを感じられる。
その場面に、今年は立ち会えなかった。
府中の夕陽を見られなかった。
悔しいな。
あぁ、悔しい。
いつか、またあの空の下に居たい。